6人は駅前の居酒屋に入った。

話はもっぱら麗華ネタに集中した。


「麗華ちゃんって、お嬢なの?

 家何してんの?
 
 彼氏になれるのってやっぱ金持ち?」


「ねぇねぇ。

 麗華ちゃん。」


「麗華ちゃん・・・。」


里美も山本も全然面白くなかった。


「所詮、世の中は金だよねぇ~。

 金があれば何でも出来る~。

 今日は3人が麗華の持ち帰りかぁ~?!」


2人は飲みに走った。


「2人共、飲みすぎ!!

 麗華ちゃん困ってんじゃん。

 ねぇ~。」


『チッ!』


どいつもこいつも…くだんねぇ~。

絶好に酔いが回った山本は麗華を突き落としてやろうと

麗華の欠点を話そうと立ち上がった。


「山本って、こんな友達がいたんだぁ~。

 俺、お前と友達やっててよかったぁ~。

 お前すげぇーなぁ!」


男友達からの思わぬ言葉だった。

山本は悪口を言うのをやめた

私ってなんて醜いんだろ…

いつの間にか麗華に嫉妬心を抱いてた。


山本は急に自分が情けなく感じてきた。


『ゴメン・・・』


精一杯の気持ちで麗華に謝った。