紅梅サドン

「どうかお願い致します、秋さん。

大丈夫です。次郎君のために私が責任を持ちますから。」

雪子が真正面の僕を見つめる。そのすぐ横で次郎も純な瞳を向けて僕を見つめる。

その二人の強力な視線タッグは、自分の意志に自信の持てない僕の心を再び乱暴にかき乱す。

答えが出てこない。簡単に許可していいのかそんな事ーー。

女性と子供に願いをかけられた僕は、その場で金縛りになってしまった。


部屋の蒸し暑い夜の温度が僕を全身ジワジワ包んでその沈黙を長引かせた。



「す、少しの間だけ、ならーー。」