紅梅サドン

「いいよ、別に。言わなくても。」

本当はその理由を知りたかったが、僕は何故だかそう言ってしまった。

雪子の白い頬が青白い光を放って下を向く姿に、僕はどうしてもいたたまれなくなったのだろうか。

「嘘ついててごめんなさい。

でも、やっぱり、私ーー。」

「いいよ。話してくれただけで十分だから。

気にしなくていいよ、雪子さん。」

「私ーー、住む家見つけます。でも秋さんへの気持ちは変わりません。

だから、だから家を見つけるまでの少しの間だけ秋さんの側に居させてもらえませんか?。」