『真澄がいないこの部屋は、僕自身が存在しない部屋と同じなんだ』 失ってからわかるなんて言葉がある。 それとは全く違う。真澄が僕にとってどれ程の存在か、痛いくらい理解していた。 『大切だとわかっている人間』を失う事がどれだけ辛いか。 真澄がいなくなって、僕という存在は何一つ、欠片も残らなかった。 僕は僕の中に、僕さえも存在できない空虚で永遠に塞がるあての無い大きな穴が開いて。 真澄を無くした僕の部屋には、単純なくらいまるで何もない僕だけがただ残っているだけだった。