紅梅サドン

「秋さんて、やっぱり思った通り素敵な方ですね。」

雪子がポツリとつぶやく。

「そんな訳無いですよ。情けない男です。」

「いいえ。やっぱり秋さんで良かった。

私、すぐ謝っちゃう人、好きなんです。」

雪子はまた長いまつげをパチパチさせて、柔らかく頬を持ち上げて嬉しそうに微笑んだ。



ーーその時、ガチャガチャとラテン系の楽器みたいに軽快なドアノブの音が響いた。