紅梅サドン

「二ヶ月も前に登録済ましたのにさ、何も連絡ねえからさあ。

昨日紅梅エターナルに俺、日曜日だってのに直接行ったんだよねえ。

そしたら受付の婆さんいたろ?あの老眼鏡の婆さん。

今までまとめたカップルは100組だとか豪語してた婆さん。

あの婆さんが会社のドアに『この度は倒産致しまして、多大なご迷惑を~』みたいな貼り紙貼ってる最中でさ。

俺ね、さすがに頭に来てね、誰でもいいから紹介してよって婆さんに言ったの。

そしたら婆さんの机に一枚だけ残ってたプロフィールの紙、渡されたんだよ。

それがこれ。オッサンの。紛らわしい名前だねえ、秋って。」

華奢な美少年は僕が一晩かかって書き上げた渾身のプロフィール用紙を、催眠術で使う振り子みたいにピラピラと揺らした。