紅梅サドン

「ーー秋よ、もう洗いざらい言っておくがーーその覚悟はいいか?。」

「ーー真澄の事?
え、まだ何かあんのか?。」

「いや、昨日の衝撃に比べれば、お前にとってはオマケみたいなもんだがーー。


突然だが真澄ちゃんは今、日本にいる。


あさっての日曜日。午後二時から。

真澄ちゃんは旦那になるイギリス人と、青山の教会で式を上げる。

結婚式すんのに、イギリスから急いで一時帰国してんだ。

お腹に子供がいるからなーー。

都内に住む真澄ちゃんの親御さんが『早く結婚式だけでも上げろ』って、急かしたらしい。

終わったらまたイギリスに帰る。

店の準備なんかもあって忙しいだろうからな。


これは真澄ちゃんの友人でもあり、その結婚式にも出席予定の『前カノ』からの情報だーー。

しかし言っておくが俺と『前カノ』とは何も無いぞ。

今の俺は知っての通り『恭子さん』しか見えて無い。

ーーー以上だ。」


結局は『恭子さんラブ!』と言いたかったのだろうかーー。

矢萩は蕎麦を綺麗に食べ終わると、満足そうに腹をさすってニコニコしていた。