紅梅サドン

「お前が悪い訳じゃ無い。

正直俺は、かなり大きく取り乱した。

雪子さんにまで酷い事、言っちまった。

俺が一番最悪だ。」

この店で一番高い蕎麦が運ばれて来る。

大きな車海老が金色に輝いている。


「でも雪子さんーーお前の事、朝には許しただろ?。」

矢萩はそう言うと、金色の海老に大きな口を開けてかぶりついた。

「ああ。『昨日の事なんて忘れた』とか言ってーー。

忘れてる訳無いのにな。相当酷い暴言吐いたんだぞ、俺。」


「雪子さんはなーーそういう女だよ。

俺には分かる。」

矢萩は蕎麦をズルズルと口に入れながら深々とうなずいた。