紅梅サドン

二日酔いでフラフラしながら社に着くと、矢萩は朝からクライアント先へ出ており席を外していた。

出向ボードを見ると矢萩は昼休み前には戻る。


近くの高級蕎麦屋に矢萩を誘った。


「矢萩、この店で一番高いの食えよ。

ーー昨日、黙って帰ったりして悪かったな。」

矢萩はフンと鼻を鳴らした。

「お前の直情型気質には慣れてんだよ。

お前は、すぐ自分の感情をその場で垂れ流すんだから。

オッサンのくせに、ガキなんだよ。
お前の頭の中は。


でも分かるよ。正直まだ、お前にはキツい話だったなーー。

真澄ちゃんの事を話すのは、もう少し後でも良かったな。

雪子さんという新しい彼女が出来たから、真澄ちゃんの事話しても大丈夫だろって思ってな。

ーー悪かったよ。」