紅梅サドン

台所に立つ雪子の細い背中が見える。

味噌汁の匂い。
空っぽの胃袋がキュンと音を立てた。


「ーー秋さん?おはようございます!

二日酔いにはお味噌汁が一番です。

昨日シャワー浴びてらっしゃらないですもんね。

会社に行かれる前にどうぞ入って下さいね。

バスタオルと着替えのシャツ、置いておきましたから。」

雪子はそう言って再び背中を向けた。



謝ろうーー。
難しい事は抜きだ。

懇親丁寧に謝り続けるしか無いーー。

謝って謝って謝り倒してーーまた“平手打ち”を食らっても構わない。

雪子に昨日思い切り叩かれた頬をさすりながら、僕は立ち上がった。