紅梅サドン

「ああ、そう?。」

「秋さんはO型ですよね?プロフィールに書いてありましたから。

ちなみにAとOは相性がバッチリなんですケド。」

雪子の長いまつげがまた嬉しそうにパチパチと跳ねる。

朝からしっかりと化粧をし、長いストレートの髪をまとめている。

見方を変えれば朝日に輝くその姿はまるでマリアの様に清々しくキラキラ見えた。

ふと見るとスーツとアイロンのかかったシャツがハンガーに吊され、キッチンには味噌汁や鮭、たまご焼き、そしてお新香。

完璧すぎる朝の支度に吐き気さえした。

この女は何を考えているのだろう。本当にここに居座る気だろうか。

「秋さん、今日プレゼンがあるんですよね?

ごめんなさい、机の上にあった企画書見てしまいました。

日付が今日でしたから。」