紅梅サドン

真澄がこの部屋から出て行く時ーー。

僕は本当はあのラガーマンの様に、ただ泣き叫びたかったんだ。

真澄にすがりついて、別れたくないと叫んで、まるで子供の様に駄々をこねてーーー。


真澄の夢は自分の美容室を開く事。

真澄が美容師として勤めていた当時の店から、イギリスの有名美容室へ長期修行に行く事が決まった時。

僕はどんな顔をしていたんだろうーー。

何故僕は、真澄と別れてしまった?


真澄の夢が叶うならば、僕は笑って送り出さなければならない。

真澄を大切に想うから、笑って送り出すのだ。

僕はそう決めた。
決めていたのに。


真澄にとって、一番の味方になりたいといつもいつも、思っていたのにーー。