紅梅サドン

「そ、そんな事言うなよぉ。

俺は雪子が居なけりゃ駄目なんだよぉ。

やっぱり他の女じゃ駄目だ。お前無しじゃ、生きて行けないよぉーー。」

涙でぐっしょりと濡れたラガーマンは必死に顔を上げた。


「今の私にはねーー“味方”が三人もいるのよ。

秋さんもルノーさんも次郎君も、私とは何の繋がりも無い他人だけど。

赤の他人だって、
味方になれるの。

一緒に暮らして、
同じ部屋で呼吸をして。


時には自分達のために嘘を付いたりしてもーーー、

そんな嘘だって、最後には皆で優しく許したりもしながら。

抱えているどんな傷だって、誰かと少しずつでも分かち合えたら、それだけで凄く優しい気持ちになれる。

私はもう寂しく無いの。

味方が居てくれる毎日を失いたくない。

だからもう帰ってーーー。」