紅梅サドン

僕は喉元に詰まっている大量の唾を、ゴクリと奥まで飲み込んだ。

いよいよだーー。
僕は腹をくくった。

どんな修羅場になろうと、冷静沈着を保つ。

そして穏やかに決着を付ける努力を惜しまない。

そのためならばーー僕はどんな事でもしよう。


僕はラガーマンの彫りの深い瞳を見つめた。

「どうも、私、田辺と申します。

中江さん、ここは一つ、大人の対応で穏便にーーーー。」


僕がそこまで言い掛けた時ーー、ラガーマンの瞳から大粒の何かが流れ出した。