紅梅サドン

「え!?凄い、次郎君!!。

秋さんはサッカーがお好きで、サッカーの試合だけは、テレビでいつも欠かさず見てらっしゃいますもんね。

次郎君がテレビで見れる日も近いですよきっと!。」

雪子は興奮して頬を赤くしている。

僕はサッカー観戦が心底大好きな事もあって、不覚にもかなり驚いた顔をしてしまったーー。

すかさず次郎は、チラリと僕に視線を送る。

「でも、今のままの僕じゃあ、田辺さんみたいに器の大きい“大人”にはなれませんよーー。

ねえ、田辺さん?」


憎たらしい。
心底憎たらしい。
あああ憎たらしい。

勝ち誇った顔を僕に向けて、嫌らしくニンマリと笑う次郎に僕は殺意めいた感情を抱いていた。