紅梅サドン

「ああ、そう。まあ人間さ、大事なのは学校の勉強だけじゃないからね。

いざ社会に出りゃ、机の上だけじゃ学べない大切な事が沢山あるよ。

よく覚えておいた方がいいよ、次郎君」

僕はビールを飲みながら、フフンと苦笑して次郎を見てやった。

「そうですよね。さすが田辺さんは良い事をおっしゃいますーー。

ところで田辺さんはどこの大学を出ておられるのですか?」


次郎は明らかに喧嘩を売っている。

それにしても『出身大学』を聞くなんて、何というわかりやすい喧嘩の売り方だろうか。

なんだかんだ言って、やっぱりまだ子供だなーー。

僕は余裕で受けて立つ事にした。