紅梅サドン

次の日、約束した通り菊池院長と海島次郎が僕のマンションにやって来た。

先に部屋に上がり込んでいたルノーが声を掛ける。

「シスター久しぶりだねえ!。」

「あらルノー!久しぶりねえ、あなた益々イケメンさんになっちゃって!。

桜田御夫婦は御元気でいらっしゃるの?

確か今は、御夫婦で中期の海外出張に行かれてるのね。

んーー?あなた何か匂うわね?。」

菊池院長はルノーの周りをクンクンと嗅いだ。

ルノーは昨日の掃除のせいで体中に湿布を張っている。

「湿布の匂い?一体いくつ貼ってるのよ。相変わらず面白い子ねえ。」

敬虔なクリスチャンなのだろう。歳は50歳くらいだろうか。

ケラケラと屈託無く笑う、割と砕けたシスターの様だ。

「初めまして田辺さん、菊池です。」

菊池院長は僕に穏やかに挨拶してきた。

僕もつられて頭を下げる。