紅梅サドン

僕に横取りされたビールを恨めしそうに見つめながら、ルノーは小さく溜め息を吐いた。


「17の時に今の里親さんに引き取られたのは確かに俺。

本当の両親が事故で死んでから3年後だったけど。

本当に良い両親だよ。お金持ちだけど全然気取った所も無くてね。

海外出張なんかで忙しい両親だけどさ、凄く可愛がってくれたし。

里親の両親はさ、本当は『次郎も一緒に』って言ってくれてたんだけどね。

アイツ、絶対に行かないって聞かなくて。

当時5歳だった次郎だけ施設に残った。

俺と離れて次郎は8歳になる今まで、ずっと菊池院長の施設で世話になってる。」