紅梅サドン

「お前、座れ。」

そう静かにつぶやいて、僕は全速力で走り続け息の上がった体をゆっくりと鎮めた。

「秋ジイ、もしかして駅から走って来たの?ああ、メタボリック対策的な?。」

ルノーは柳みたいにユラユラとテーブルのそばに座り込んだ。

「おい!お前はどこまで嘘ついてんだ、このウンコ!!

貴様は青梅市のマリア園とかいう施設から出て来たんじゃない。

貴様の家は里親の住まいがある世田谷区だな?

里親に引き取られたっつーのは、“貴様の方”だ!。

加えて今現在、施設で暮らしてんのは“次郎の方”だ!。」

僕は微妙に息切れしながらルノーにまくし立てた。