いそいで部屋に戻り、制服に着替える。それから

腰あたりまでのばした髪をとかしてキレイに結っていく。

「こんな感じで良いかな?」

ひととおり身支度が終わったら部屋を出て行く。

「おーい準備終わった~?」

お兄ちゃんが声をかけている。

「うーん,終わったよ、今行く」

部屋をでるとお兄ちゃんが待っていた。

「じゃあ行くか」

「うん!」

そうして家からでていく。私とお兄ちゃんは一緒に学校に登校している。

私が中学2年生で、お兄ちゃんが高校2年生,中学校と高校は同じ敷地にあるから

一緒に登校している。でもお兄ちゃんと歩くと少し恥ずかしい…。なぜなら

「わー如月先輩だ!今日もかっこいい!」

そうお兄ちゃんはモテる。とにかくモテる。毎朝この黄色い歓声とともに登校している

はぁ,疲れるな,お兄ちゃんもういっそこの人達と登校すればいいのに。

そんなことおもっていると


「あの、如月くん!」

一人の女子があらわれた。容姿は前髪を二つに分け肩より長い黒の髪,目はぱっちり

で痩せている,とてもキレイな人。

「うん?なに」

そんな冷たい態度とらないでお兄ちゃん!!!

「こ、これお弁当作ってきたの、た食べてくれるかな…?」

「うん?俺にくれるの、ありがとう。でもちゃんとお弁当持ってきているから。

 気持ちだけ貰っておくよ」

えーせっかく作ってくれたのに、貰ってあげなよ。お兄ちゃん。ほら女の人,下向いちゃ

ったよ。可愛そうに。

「大丈夫ですか・・・」

「は、」

「は?」

「話しかけて貰っちゃったぁぁぁ!!!ものすごく嬉しい!!!」

えぇーーーーなにそれ、なに泣いて喜んでいるの!?怖い,なんか怖いよ~。

そんなにお兄ちゃんてモテるんだな。そんな人の妹になって良かったのかな。

お兄ちゃんは,少し長い真っ暗な髪、大きい二重の瞳,体型も太ってもなく、痩せてもなく

そのうえ頭もいいからね。モテるだな。うん。私と違って。