「ぎゃー!ぎゃー!」 だから嫌だった。 あたしの腕をつかむお化け。 あたしの前に急に現れて脅かすお化け。 とにかくお化けが大大大嫌い。 「ちょ、苦しい彩華」 「嫌ー!きゃー!近寄らないでバカぁ!」 「って!お前っ、ちょ待てよ!」 コワくて早く出たくて、とっさに抱きついていた凛を突き飛ばして1人で走った。