コスプレ少年×少女(仮)



ガラッと、教室の戸を思いきり開けた。

はぁ、はぁ、と息が上がるのを肩で息をして、落ち着かせる。

曇ったメガネを戸近くの席に置いた。


「・・・59秒、か。本当に1分以内に来れるとは思わなかったよ」


「はぁ、こんの、ドS・・・!何の用なのよ?いきなり呼び出すだなんて」

「別に、男としゃべってたからとかじゃ・・・」


「?聞こえないよ」


ぐいっと耳をルリの顔の近くに寄せた。


「は、はな離れろよ!」

あたしは押され、近くのイスにちょうど座るような形になった。←こんな感じ。


「いたっ、何すんのよ!あたしのこと嫌いなら嫌いって言えばいいじゃん!」


「別に嫌いなんて言ってねーだろ」


「今さら遠慮しなくていいんだよ?この際だから言うけど、あたしも嫌いだから安心して?コスプレで男のあなたに負けたこと、まだ根にもってるんだから!」


「まあ俺の方が女の格好したら美人だし、色気も魅力もお前の数段上だしな!」


「・・・嫌い」


やば・・・、涙出てきちゃった。

目から溢れそう!
バカにされる!


「嫌い!嫌・・・ふぅ」


耐えきれなくて嫌いを連発してたら突然、唇を塞がれた。

驚いて、何も考えられなくて、しばらく呆けていた。が、我に帰り、唇を離し平手打ちをかまそうとした。

しかし、その手はつかまれ、ぐいっと引っ張られ、また唇を塞がれる。