・・・あれ? 殴られない? 不思議に思い、片目だけゆっくりと開いた。 でも目に入ったのは、 星流(せいりゅう)の文字。 すぐさまもう片方の目も開けて、自分の状況を確認した。 「・・・こいつに手ぇ出すな」 星流の文字が入った黒い羽織ものを風になびかせているのはまさしく総長の、 「・・・満」 満がその男の拳を片手で受け止めていた。