「ねえ、付き合ってるって何?」
「へ?付き合ってない」
今自分たちの部屋に戻り、妃菜からの尋問中。
「まあ確かに?彩華を守ったのは褒めよう。あいつあたしが飛び出そうとしたの止めて彩華の前に出て行ったの。でもそっちの方が確かにファントリオたちに効力あっただろうから正解だったけどね」
そ、そうだったんだ・・・
妃菜を止めてあたしを・・・
「何顔赤くしてんのよ」
「そ、そんなことないもん!」
「彩華を助けたのは上等だけど、みんなの前でキスしたのは許さない」
ひ、妃菜、目がコワい。
今にも殺りそうなくらい目が鋭く光ってるよ!
「あーあ、にしてもやっぱ彩華は東城凛が好きなんだね」
「・・・分からない。なんか、会ったときからずっとかき乱されて、それで勘違いしてるんじゃないかとも思うし」
「じゃあ東城凛と高橋くん。2人といて、同じ気持ちになる?高橋くんも彩華をかき乱してるよね?」
「それは[ガチャン]」
ノックもなしに開いた戸の前に、立っていたのは。
「少し、時間ある?」
「高橋、くん・・・」
「さっきあたしが言ったこと、忘れないで。今が確かめるチャンスだよ」
妃菜はあたしにそう耳打ちすると、背中を押して行くように促した。
「うん、いいよ」
そして高橋くんについて行くことにした。

