・・・まさか、さっきの音って! あたしは湯船から飛び出すように出て、大浴場と浴室を繋ぐ戸を開こうとした。 やっぱり、開かない! 「開けて!誰かぁ!」 叫んで叩いてみる。 閉めた本人しかいないであろう今ここで、ムダなことだとは分かっていても、すがるような気持ちで叩いた。