数日後、あたしは退院し、あたしの家だと言われ帰ってきた。
あたしの名前は藤堂美咲で、今年で高校一年生。進学も決まっていた。
そして実は涼さんはあたしの唯一の家族の兄で他県にお勤めしていた。
あたしは記憶が戻らないままだったけど、生活面のことや常識は忘れてなかったにも関わらず、涼さんはすぐ会社を辞めて家に帰ってきた。
「明日から高校生か~いっぱい楽しめよ!」
「うん!」
もちろん涼さんのことも思い出せちゃいないけど、出来るだけ親しくしゃべるようにした。
だって涼さんが時々悲しい顔するんだもん、辛いからね。
こうやって、あたしの記憶は塗り替えられていった。

