─ガラッ─

病室のドアが勢い欲開いた。
ドアの方向を見ると怜桜が立っていた。

「怜桜・・・」

「咲綺・・・」


「・・・マネしないでよっ!」

ショゲタあたしに今のこのテンションは
かなりウザかった。

でも、やっぱり心は安らぐ・・・。


「何かあった?」

あたしの異変に気付いたのか、
怜桜は疑問を投げ掛ける。


「え、あ・・・別に」

「別にじゃねーだろ!?」
「ぜってー何かあるっ」


諦めようとしない怜桜。
仕方なく言う事にした。


「昔の・・・事・・・」

「へぇー」
「どんな?」


・・・しつこっ!?

「初恋の人の事・・・!」


ちょっと怒り気味で言うと
怜桜は黙った。

ちょっと言い過ぎたかな・・・?


怜桜の方を向くと、口をぽかんと
開けて、一向に塞がらない。


そして、しばらくして沈黙を
破ったのは怜桜だった。




「咲綺にも好きな人・・・いたんだ・・・」