境界線


「…部長って、胸大きいんですね」

こいつ、余裕なのか。

私の下半身と高橋のものはしっかりつながっている。この状態でそんな普段通りの笑顔が何故出せるのか。

「高橋、気持ちよくないの?」
「気持ちいいです、すごく」

そしてまた笑う。

一度動いてみるだけで、腰が砕けそうなほど感じる私と、余裕そうな高橋。改めて、馬鹿なことをしてしまったと思う。

私が呆れたように笑うと、高橋は状態を起こして、私の胸に顔を埋めた。こんなに甘えてきた男は高橋が初めてだった。

「ふわふわですね」

高橋の余りにも幸せそうな顔を見ていると、私もつい頬が緩んだ。頭を撫でると嬉しそうにさらに深く顔を埋める。

「部長」
「何」
「俺動きますね」

私の胸から顔をあげた高橋は私にまた深く口づけた。柔らかい唇と熱い唾液。絡み合って出す淫靡な音が、ただ頭の中でぐるぐる回る。

優しいな。
こうゆうの。
こうゆうの求めてたんだよな。