そんな僕と中野の背中を軽くたたいて、宮田さんが笑う。
「あは、じゃあお昼ごはん食べよ!
でもこれからドラゴンテール乗るんだから、あんまりがっつり食べないほうがいいかもよ〜。」
宮田さんの言葉に僕が顔を輝かせていると、中野が突然うつむいていた背中を真っすぐに伸ばす。
「いや、俺の腹はそんなか弱くねぇからな!
肉が食いたい!」
「えぇ〜、ゆうちゃんそうやって言って小さいころだって失敗しまくってたじゃん。」
「あれは昔の話だろ〜。今は平気!
あ!あの屋台で買おうぜ!」
俄然元気になってきたらしい中野はすごい速さでその屋台へと走って行った。
「あいつ元気すぎるだろ……
今度はゆっくり回れるやつと遊園地来よう。」
そうつぶやくと、隣にいた飯島さんが小さく笑う。
「でも中野くんおもしろいね。
こんな勢いで遊ぶことないから、すごく楽しい。」
「それならいいけどさ。
飯島さん無理しないでよ。
疲れたら言って。」
僕がそう言うと、飯島さんはうれしそうに微笑んで、
「大丈夫。
今日はいっぱい遊ぶつもりで歩きやすい靴選んできたんだもん。」
と言うと、僕の前を歩いていく。
「飯島!お前が言ってたアイスってどれ?」
「えっとね………」
中野が屋台の前で振り向いて叫ぶので、飯島さんは走って中野のところへ行った。
「がっつり食うって言っといてアイスかよ……。」
僕がまたひとりそう言うと、いつの間にかポテトを買ってきていた宮田さんが僕のところへ戻ってくる。
「三宅くん、買わないの?」
ポテトを差し出しながらそう聞く宮田さんに、僕は一本ポテトをもらってうめく。
「んー、買いたいけど、あれを考えると…………」
少し遠くに見える異常な高さのジェットコースターのレールを見て顔を青くする僕に、宮田さんはまた笑う。
「だーいじょうぶだよ!
あれ、見かけによらずそんなに怖くないから。」
「うそ?」
「うそ。」
「おーい。」
「ちょおおおお怖いよ。」
「あー、ポテト食べるんじゃなかった。」
「あはは!平気平気。」
遠くでは、飯島さんオススメのアイスを買ったらしい中野がさっそく食べたらしく、うめぇー!!とか叫んでいて。
その様子をぼんやりと僕が見ていると、宮田さんが僕のその顔を覗き込むようにしてなぜか内緒話のように言う。


