「う、うそだろ?
意外と怖いじゃん………。」


僕は肩で息をしながらそうつぶやいた。



一発目のコースターは見た目も小さくて、なめてかかっていた。

まさかあんなに激しいとは……




「あは、あはははは、はは…
もう、最っっ高!
けっこうおもしろいじゃん!」

「あはは、そうだね。」


宮田さんは笑いが止まらない様子で笑いつづけていて、飯島さんも楽しかったようで、いつもの穏やかな顔で笑っていた。


だけど、だれよりも元気なのが、やっぱり中野で。



「なんだよ!飯島も意外といけるな!」

「うん。ジェットコースターってあんまり乗ったことなかったんだけど、楽しいね。」

「だろぉ?だから俺言ったじゃん。」


中野は機嫌良さげにそう言って、俺の肩に手をまわす。


「てか三宅はびびりすぎ。」

「泪くん大丈夫?」

「あはは、三宅くん意外と苦手なんだ〜。」


3人にそう言われ、心が少し重くなったような気がしながらも、


「久しぶりだからだよ!

ほら、次行こう次!」


なんとか強がってそう言うものの、3人はそれでも僕のことを笑った。


「あははは!あー、おかしい!

じゃあさ、次はあれ乗ろ!」


宮田さんが指さした方向を見て、僕は終わった。











「どわああああ!!!」
「おらああああ!!!」


かわいらしいカップがくるくると回る中で、以上な早さで回るカップがひとつだけあった。



「おらおらおらおらおら!!」

「やばいやばいやばいやばい!!
中野!!死ぬから!!!」


中野が異常な腕力で回すカップから見る光景は、もうぐちゃぐちゃだった。

というより、景色を見る余裕なんかない。


ただ、外へ吹き飛ばされそうになるこの遠心力とかいう忌ま忌ましい力に抵抗するのに必死で、僕はひたすらカップにしがみついていた。







「お、お、お、お。
すげぇ!!歩けねぇ!!はははは!」

「うぇぇぇ。
メシ食べる前でまじよかった……。
でも朝の卵焼きが………おぇ。」


僕と中野はぐるぐると回る世界でなんとかカップから降りると、ゲートへと向かった。



そこには中野と同じカップには乗りたくないと言って別のカップに行った宮田さんと、それに着いて行った飯島さんが待っていて。


宮田さんの判断力はすごい………



「あはははは!も、もう!!
三宅くんたちがおもしろすぎて、私たちまともにカップ回せなかったんだからぁっ!あはは!」

「あはは、ほんとおもしろかった。
でも泪くん大丈夫?」


もう笑いすぎな宮田さんがしゃがみ込んで笑っていて、飯島さんが貸してくれた手に僕は大人しく頼った。