愛しく…思わなあかん人の声。


うちは顔を見られへんように、
素早く振り向いて蓮に抱きついた。


「え!?ゆう…やんな?」


うちは答える変わりに
蓮をさらに強く抱きしめた。


「蓮……好き。」


うちはそう呟く。


蓮に気持ちを伝えるように。


自分に言い聞かせるように。


そう呟いて、必死に涙を止めた。