「重ねることによって出来た気持ちでもいい。 俺を少しでも想ってくれてるんやったら、 それでいいから。 すぐに、って言えへんけど、 絶対元彼の事思い出にしてみせる」 出来るんかな、あたし。 修ちゃんの事を、思い出に出来るんかな。 「元彼みたいに、いなくなったりしいひんから。 俺はずっと、北里……七海の側におるから」 真剣な声。 力が入る腕。 横から見てたときよりも、ずっと広い胸。 何も考えず、ただぬくもりを感じていた。