「…ごめん、待った?」 あたしの声にビクッと肩を震わす修ちゃん。 「待ってへんで」 「よかった」 向かいの席に座る。 店員さんがきて、カプチーノを頼んだ。 修ちゃんのカップを見ると、何も入ってへんかった。 きっと、あたしが来る何分も前から ここにいたんやと思う。 "待ってへん"っていう、修ちゃんの優しさ。 あたしが修ちゃんを好きになった、 一番の理由。