いつの間にか、修ちゃんとよく行くカフェに着いていた。 ドアを開けると『カランカラン』という音が鳴る。 中を見ると、奥の席に見慣れた後姿。 きっと、起きたまま何もしてない髪の毛。 あたしが、ワックスつけてるより何もしいひん方が好き、 って言ってからはあんまりワックスつけんようになったんやっけ。 「あたしの言うとおりにせんでええよ?」って言ったら、 「七海が好きって言ってるなら、その通りにしたいし」 って言うてくれたっけ……… あの時の言葉、まだ信じてていいやんな…?