「嫌!!!!!!」 ドンっと修ちゃんを押すと、近くにあった棚にぶつかってしまった。 『ガシャーン』と音がする。 あたしは急いで着替えて家を飛び出した。 「七海!」 追いかけてきた修ちゃんの呼びかけにも答えず、 走り出そうとする。 「待てって!」 「嫌や言うてるやんか!! 手、離して!!」 捕まれた手を振りほどいて、あたしは全力で走った。