何で言わへんの?
何で何も言わへんの…?
うちなんかより、
もっと辛くて苦しいはずやのに……!
「…蓮……れんー……」
うちは蓮に抱きついて、
とめかけていた涙をまた流した。
…うちは、どれだけの人を苦しめたら
気が済むんやろ………。
灰色の空から降る雨が、
さらにうちの顔を濡らした。