おもわず鼻をすすってしまって、 蓮がカーテンをあけた。 「…ゆう? 起きたんか?」 優しい声に、また泣きそうになる。 うちの頭をなでなでする蓮の手が、 あたたかい。 「うん、今起きたとこ。」 うちが答える。 「ゆうちん、大丈夫?」 七海が声をかけてくる。 作った、ぎこちない笑顔に胸が痛くなる。