「よかったよかった。帰ろう」

「はい?嫌よ、嫌!」

「....?」


意味が分からない春奈を眉間にしわを
寄せて見る。

「未来君にあ、い、た、い」

いかにも最後にハートがつきそうな
しゃべり方をして私の腕を引き
一気に階段をかけおりた。


「ちょ、分かったから」

「ならよし。未来くぅーん」


さっきまで体育館の二階の応援席に
いたのだが今は一階。体育館の
入り口におり相変わらず熱気がすごい。