ワがまま王子☆



無事に朝食も作り終わり、さっき焼いたパンをほおばっているところだった。

「何これ、まっず。」

‘零‘と名のったひと(通称キス魔)が、あたしが作ったハムエッグを指差して、そういった。

うっざぁ・・

あたしが15分もかけて作ったんだよッ

それをまずいってなくない?

でも、あまり関わりは持ちたくない。

普通に無視してもくもくと食べる。

「何?無視してんの~?」

そういいながら背中をつんっと人差し指でつつく。

―――ッビク

「へ~♪ここ弱いんだ。」

「っ~~!!あたし、男が大ッ嫌いなの。だから喋りかけないでッ!!!」

思いっきり睨みつける。

「へー。じゃあ触っていいんだ?」

ニヤリと笑うキス・・じゃなかった。零。

「ほんっとやめてッリアルにッ!!!!てゆうか、あんたみたいな男が一ッ番嫌いッ。」

息を切らして、一生懸命言うと、零がバカにしたように鼻で笑った。

「何本気になってんの?」

熱くなっているあたしとは対照的に、異常なまでも冷めている零。

「ほっ本気にって・・ッ」

「ってか、触れてたんなら昨日の夜のうちに襲ってたし。」