ワがまま王子☆




はぁっと大きく息を吐き、木の木陰の下に座る。

「みくちーん!サボるなよー!」

あたしのより一回り大きいスコップを片手に、ぶんぶんと上の方で振り回す。

「いーじゃん!疲れたんだから!」

一時間くらいぶっとうしでやってんだよ!?

さすがの体力も使いきっちゃうっての!

「ったっくもー。千鶴ちゃんはこんなに頑張ってるって言うのにさ~。」

怒りを通り越して、呆れ顔で手を腰にあてた。

そういう龍起に興味がないのか、全くこっちの方を見ずに作業を一人、黙々と続けている。