「よぅ、零!!」

名前を呼ぶ声がして後ろを振り返ると、中学の時からの友達、拓真がいた。

「ん。」

「そっけねぇなぁ~。あ、零さ、自分が何組が見た?」

中学のときにもちゃらいと思っていたが、高校に入ってさらに増した。

でも、拓真はただ一人のよき理解者でもある。

「まだ。でもD。」

「えっなんで知ってんだ!?」

「周りの女子。」

さっきから、俺の周りでは一緒のクラスだねーだの、離れちゃったけど仲良くしてねーだの、くだらないことばかりをはく女子が異常にたくさんいる。

そのたびに笑顔でかえさなければならないから結構めんどくさい。