ワがまま王子☆




〔未来side〕


「もぉ~ッ、未来勝手に一人でどっか行っちゃわないでよ~!!」


あれからすぐ、ゆーちゃんとは別れて。

休憩所に戻ってみると、怒り気味の花音と拓馬くん、零がいた。

「だ・・だって・・。」

‘零に近づく女の子たちに嫉妬してた‘

なーんて

言えるわけないでしょ!?

「はぁー。ま、いいやっ!早くスライダー行こう~♪」

下に置いてあった浮き輪を片手に、スライダーの方向を指差す。

「花音、スライダーまで競争すっぞッ!!」

足踏みをし、もう勝負する気は満々。

「嫌だーっ!何で私がそんな子供染みたことしなきゃいけないのよ~?」

呆れ顔でそう返しながらも、まんざらではない様子。