ワがまま王子☆




と、いう零の意外な一言で

本当にプールに行くことに。

「花音、行くぞ!」

「はぁ?何で私が拓馬なんかについて行かなきゃいけないわけ~?」

腕組みし、むすっとした顔でこたえる花音。

「はっ!?いいじゃねぇかよ!」

焦ったように振り向く。

「まぁー、いいけど?」

多少渋りながらも、やっぱりついていく。

「零も――――――って・・えぇ!?」

横にいたはずの零は

なぜか、かなーり遠くに移動してて・・・・

たくさんの綺麗な女の子に囲まれている。

う・・・っそ

こんなのって、ありですか!?

引きつった笑顔で、なんとなく返事をしているような様子。

・・何?

知らない女の子でも、王子サマキャラは出るってわけ?

「~~っッ」

もういいっ

一人で泳ぎに行っちゃうから!!

あたしの方に全く気づかない零をおいて。

あたしは、プールサイドへ向かった。