‘――――――――ッ優‘ 振り向いて、くれるかな? あたしの声、聞こえますか―――――? 一瞬、立ち止まって ゆっくりと、後ろを振り向く。 「みくりんじゃーん♪」 悪魔の声で あたしの名を呼ぶ。 「・・・優。」 「みくりん、音信不振だったからさ~。俺夏祭り一緒にいかねぇっつーメールおくったんだけど~。」 首を横にかしげて、へらへらと笑いながら近づいてくる。 がくがくと震える足。 ぽんっ そう優しく肩をたたいてくれたのは あたしの、大好きな人。