ワがまま王子☆

か・・可愛い。

一度見てしまったら、目が離れない。

欲しい・・けど

もちろん、あたしには射的なんて能力は元々備わってなくて。

やっぱり、ピンクのうさぎをゲットすることは不可能に近いんだ。

「・・・はぁー。」

‘次いこっか‘

そう声をかけようとして、横を向くと。

「れっ・・零!?」

零が・・いないッ

慌てて辺りをキョロキョロと見渡すが、零らしき人はいなくて・・・

「うっそー・・・。」

こんな人の多いところで離れ離れになっちゃったの!?

じわ・・

微かにぼやける、視界。

さっきまでは何も感じてなかったのに

ずきずきと痛む、足。

慣れない下駄だから・・かな。

とりあえず座りたくて

公園のベンチに移動した―――・・・