「まーだー?」

浴衣を着ている途中。

零が部屋のドアをたたいた。

「まだっ!!」

だっだって・・

浴衣なんて、初めて着たんだもん・・ッ

今着ているのは、お母さんの。

ひーっ

そんなことを考えているうちに、簡単に絡まってしまう帯。

「遅い。」

振り向いたときにはもう遅くて。

零は、部屋の中に入っていた。

「ぎゃッ・・・なっなんで入って・・・ッ」

「未来が遅かったから。」

そう、さらっと言いのける。

「ででででででも、ききき着替えてるんだけど・・・!?」

「それが何?」

はいいい!?

それが、何?って・・何!?

こっちが聞きたいよ!!!!!!!!!

浴衣の中にするりと入ってきた零の手が、簡単にあたしの胸をとらえる。

「ちょっちょっと・・ッ//」

赤くなっているのをおもしろがっているのか、ニヤリと笑った。

「抵抗しないってことはさ、してほしいわけ?」

そう、耳元で囁く零に。

「~~っッ//んなわけなぁいッ!!!!!」

あたしの声が、部屋中に響き渡った。