ワがまま王子☆




きゅっ


こんなの、自分のキャラじゃない。

そんなこと。

そんなことくらい、分かってる。

少しだけ力を強めて。

白いくしゃっとなったシャツを、引っ張る。

驚いた顔をして、振り向く零。

「いかな・・いで・・っ。」

なぜだろう。


最初は、あれだけ嫌ってた零なのに。

今は、世界で一番愛する存在になってて。

二人で一つ、なんだ。


「未来って、バカ?」


ふっと鼻で笑うようにして、そう呟いた。



「なん――――――っッ!?」