もう一度、ゆっくりと目を閉じて。 嫌で、嫌で、嫌で。 消したくて、黒のマジックで塗りつぶしたいくらいの。 黒い記憶。 色でたとえると、黒。 黒、黒、黒。 何も見えない、闇の色。 あたしには、未来(みらい)がないとでも言っているかのように。 先が、全く見えなくて―――――― 白い部屋のはず、なのに。 あたしの視界に写るのは・・ いつも決まって、黒色。 この世で、一番消したい黒い記憶――――――――――――