「はいはいー。花音は向こういっておこうねー。」

背中を押し、ずるずると引っ張り出す。

「ちょっと!私は拓馬なんかに話しに来てないの!」

小さな体でそう言い張ると、俺の方を向いた。

「ねえ、未来どうだった?」

両手を口にあてながら。

「あぁー・・熱、あったから元気なかったかな。」

「そっかあー・・見に行っちゃだめかな?」

一人手話的なもので俺に助けをもとめている拓馬を睨みつけ、また俯く花音。

「なんか、隔離されてるっぽかったから。」

小さくため息をついていると、いきなり顔を近づけてきた。

「零サマは行かないの?」