「どこいってたんだよー?」
半日ぶりに顔をあわせて、言われた言葉がこれ。
「べつに。」
目を合わせずに言うと、さも分かったような顔つきでいった。
「あー・・そうか。未来ちゃんと一緒にいたのかー♪」
得意げに鼻歌を歌いだす。
「・・って、否定しろよ!?」
いきなりがくっと肩をつかまれた。
「べつに。」
否定、することでもないし。
つか本当だし。
「なーに話してんのっ?」
おおきくジャンプして、両手で拓馬の目をふさいだ花音。
「あー、鬱陶しい奴が来たーッ」
「うざっ!鬱陶しいってなによ!?」
また始まる、いつもの喧嘩。
何度この光景を見ただろうか。

